杖の種類
山道を歩くとき、道に落ちている木の枝を杖代わりに手に持ってつくと、とても楽に歩けるということを経験された方は多いと思います。このような単なる棒から、その使用目的に応じてより使い易くした歩行補助杖や視覚障害者用の白杖など多くの種類の杖があります。
日本では、高齢化の進行に伴い「日本人の杖ぎらい」から、「おしゃれな杖を楽しむ」ようになりつつあります。これに伴っておしゃれの要素もますます重要になってきています。
その他、杖術や奇術、ダンスなど多くの場面で用いられていますが、ここでは省きます。
杖の種類
松葉杖
下肢の外傷や疾患のときに左右両側で脚力の代わりに腕力で体重を支えるために使われます
ロフストランド型クラッチ
下腕力が弱く、一本杖では体重を支えることが困難なときに使われます。通常の歩行補助の杖とは異なり、上部にカフと呼ばれる肘を固定するサポート機構が備えられています。
多点杖
一本杖では、安定しない人のために作られた杖です。3点~5点のものがあります。多点で接地することにより一本杖よりも安定して支えることができるが、横方向の力が働く場合には過信は禁物です。
最近ではカーボンファイバーなどを用いて非常に軽量のものも発売されています。
白杖
視覚障害者が障害物など歩行に必要な情報を得るための杖です。主体は白色または黄色で、周りの人やドライバーに認識しされやすいようになっています。夜間に自動車などの光を反射して光る反射部を設けたものも多い。
また折りたたみできるものもあります。
一本杖
シャフトが1本でグリップとつながって
いるよく見られる杖です。グリップの形状により多くの種類があります。
銘木と呼ばれる希少木材を用いた高級品はほとんどこの一本杖です。長く愛用する杖にはこのタイプが多い。手元(グリップ)形状で曲りなど多くの種類があります。
杖職人が魂を込めて作る杖はこのタイプがほとんどです。グリップとシャフトが一体のものと、別々に作って繋ぎ合わせたものがあります。
伸縮杖
シャフトが多段になっており、長さが調節できる杖です。調節方法により、いくつかの種類に分かれます。
自分に合った長さがまだ決まっていない方や、長さを時々変える必要のある方に適しています。長さ調節方法を覚えて、階段の上り下りなどで長さを変えると使いやすくなります。
また、ついた時に手に加わる衝撃を和らげるためにバネが付いたものもあります。